一般質問のご紹介 (2022年3月定例会)

昨日から3月定例会が始まっています。

日程はこちら↓(三鷹市議会HPより)

https://www.gikai.city.mitaka.tokyo.jp/activity/schedule/2022/custom_2022a.html

↑下のほうに進んでいただくと「一般質問通告一覧」(タイトルと目次のようなもの)があります。

(録画がアップされましたので、三鷹市議会のリンクをはります。次回定例会までご覧いただけます。

https://mitaka-city.stream.jfit.co.jp/?tpl=gikai_result&gikai_id=51 2022.3.1)


今日の一般質問、無事、登壇できそうです😌


一般質問の登壇原稿をご紹介します↓


コロナ禍での子育て支援施策について 

(1)ファミリー・サポート・センター事業について 

 ファミサポ事業については、過去の三鷹市のご答弁で、「有償ボランティアの共助の仕組み」とか、「地域の方が一緒に子どもの成長を見守る協働型地域子育て支援」というキーワードなどで説明されています。 

質問1 三鷹市では平成13年から始まった本事業につき、現状の位置づけと目的を、改めてうかがいます。


 ファミサポ事業については、平成26年3月の厚生委員会に、制度設計の難しさについて触れられたご答弁があります。そのあと、東京都の補助を活用して援助会員の報酬を上乗せし「子育て支援のボランティアの皆様の拡充なども新しい協働のあり方」と説明される「みたかチルミル」などの取り組みをしています。 

質問2 平成26年の説明の際に触れられていた本事業の制度設計の難しさに関して、現状とあわせて市の所見をうかがいます。  


 三鷹市の福祉業務統計年報によると、ファミリー・サポート・センター事業利用状況は、平成26年度の13000件超えをピークに、コロナ前の令和元年度には約7800件となるなど、減少傾向にはありましたが、令和2年度は約4300件と大幅に減少しています。  

質問3 本事業の利用状況に関して、コロナ前から、ピーク時からは減少傾向があったとも感じられます。コロナ前、コロナ禍、それぞれの利用状況の推移に関する市の所見と、今後に関しての考えをうかがいます。 


  同じ制度であっても、10年前とは利用会員の子育て環境は変わっています。また、職員が業務に使える機器や機能も増えたので、今に合った形に変えていけることもあると考えます。 

質問4 「利用会員は、援助を依頼したい日時と内容が決まったら事前(10日位前)にファミリー・サポート・センターへ利用の申込をします。」という案内が三鷹市HPにあります。サポートが必要だとわかるのは直前だったりすることもあり、利用会員からすると、利用しにくさのあるしくみではないでしょうか。 

質問5 利用会員からの利用や制度自体に関する意見収集は行っているのでしょうか。 


  厚生労働省のファミリー・サポート・センター事業の実施要綱によると、基本事業の事業内容として「会員の交流を深め、情報交換の場を提供するための交流会の開催」があります。  

質問6 三鷹市では、どのような会員同士の交流事業を行っているのでしょうか。   


 ファミリー・サポート・センター事業のようなアウトリーチ型で対応できる子育て支援には、民間のベビーシッターも当てはまります。現在、ベビーシッター利用料の一部を助成する事業をファミサポ事業と並行して実施している自治体(近隣市では調布市、武蔵野市)もあります。 

質問7 このようなことは、三鷹市では検討されたのでしょうか。 

質問8 また、国や都の補助金を活用できる子育て支援施策につき、市で施策展開をするかを判断する際の考えをおうかがいします。  



【資料のご紹介(ご参照)】

・みたかファミリー・サポート・センターについて

https://www.city.mitaka.lg.jp/c_service/001/001097.html (三鷹市HP)

https://www.kosodate.mitaka.ne.jp/shien/famisapo/ (みたか子育てねっと)


・厚生労働省HP 子ども・子育て支援のページ

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kodomo/kodomo_kosodate/kosodate/index.html 

↑この中の、「ファミリー・サポート・センター」を選択。

事業概要実施要綱が掲載されています。



~市長・所管部長の説明~   

 (いただいたご答弁より成田が要約しています)


・ファミリー・サポート・センター事業の現状の位置づけと目的について  / 制度設計の難しさについて (質問1、2)

 ファミリー・サポート・センター事業は、利用者と援助者の相互援助活動により子育て中の保護者の支援と地域における子育て機能の強化を図ることを目的として開始。当初は就労支援が主なニーズだった。 現在は、就労支援というよりは、保育園等の送迎のほか、学校からの習い事への放課後活動の送迎が中心となっている。現状としては、利用者ニーズの偏りや援助者不足等から利用者の減少傾向が見られる。子育て世代を取り巻く環境が変化してきている中、本事業について見直しをしていく必要があるのではないか、検討が必要な時期に来ているという認識をしているところだ。 


・利用状況の推移と今後について(質問3)

 コロナ前と比較し令和 2年度以降の利用状況は減少傾向がある。コロナ禍で保育園や幼稚園の 休園や習い事等の放課後活動が休止になったことで、令和2年度以降については送迎等の利用が減少している。さらに利用会員、援助会員双方に感染拡大の不安や、ご家族や自身の健康の心配だという理由から依頼や援助活動を自粛するというケースも令和2年度以降については多くなっている。 今後の活動については、援助会員、マスクや除菌シートなど感染防止グッズを配布し、感染予防しながら利用や活動ができるようにしていきたい。 


・事前申込みによる利用のしにくさについて (質問4

 申込み受付後、依頼内容や援助者の活動範囲等を考慮しながら、マッチングを行う。マッチングが成立するまで時間を要することもあるので、早めの利用申込みを設定している。そのことから利用しにくいと感じられる方もいらっしゃると感じる。ただし、直前の申込みや緊急的な依頼の場合については、なるべく柔軟に対応するようにしており、できるだけ希望に沿った支援を行っていきたいと考えている。 利用の申込みから利用開始するまでの手続について、利用者が安心して依頼でき、援助会員の活動もスムーズに行えるよう、利便性の向上も含めて検討を進めていきたい。 


利用会員からの意見聴取/会員同士の交流事業について (質問5、6)

 利用会員からの意見収集について、令和元年度までは、利用会員と援助会員双方が集う全体交流会、援助会員のみの交流会をそれぞれ年1回行っており、この交流会の中で意見を聞く機会を設けている。 また、援助会員を対象としたフォローアップ講座の中でも、情報交換が行える時間を設定し交流を行っていた。交流会はコロナ禍で2年間中止となっており、この間については、利用申込み時に直接意見を聞いたり、利用後に援助会員を通して意見収集を行っていた。

会員同士の交流、情報交換の場は、活動の継続や新たな気づきにつながる貴重な機会だと捉えている。会員同士の交流・情報交換の場については、今後の感染状況によるが、なるべく早く再開できればと考えている。 

 

・ベビーシッター利用への一部助成の検討/国・東京都の補助金を活用した子育て支援施策の展開について(質問7、8) 

 現在、三鷹市では待機児童の保護者等を対象としたベビーシッター利用料の助成は実施しているが、リフレッシュ等を含めた一時的な保育が必要となった場合のベビーシッター利用に対する助成は行っていない

(三鷹市HPより 「ベビーシッター利用支援事業について」 https://www.city.mitaka.lg.jp/c_service/079/079008.html  )

  国や東京都の補助金メニューとして様々な子育て支援施策を対象としているが、施策の実施については、子育て家庭等の利用ニーズや近隣自治体の実施状況、市の財政的な負担なども総合的に勘案しながら今後検討を進めていく。 


~以下、再質問とご答弁


 (成田) ファミサポ事業について、見直しが必要だと明言いただいた。検討を進めていただきたい。

ファミサポ事業は、市は活動の実施主体ではなく、活動の支援という立場。フアミサポの仕組みがよりうまく回るような見直しが重要だと考え、その観点で質問している。 

この事業は、そもそもマッチングしないと利用につながらない制度。マッチングさせるためにも、援助会員さんを一定程度毎年確保しておく必要がある。一方、議会事務局の調査係を通じて行った調査の回答によると、援助会員さんは令和3年12月時点で208人、そのうち同じ方をお一人として援助活動を実際に行った人数というのが92人今年度、まだ依頼を受けていない援助会員さんがわりと多くいる。この状況については、どのように捉えているか。 


( 子ども政策部長) 利用される方が複数回利用する場合、同じ援助会員の方が行くというケースも多い。ただ、市としては、登録していただいた援助会員の方に活動の機会を担保して、広く活動できるような形にしていきたい。そのようなことも含めて、今後、制度設計等もどういう形が一番適当なのか、援助会員さん・利用会員さんそれぞれの意見を聞きながら、検討していきたい。 


(成田)活動したいと思っていても、依頼がなくて活動なしということでは、援助会員さんのモチべーションが下がってしまう。ファミサボは援助会員さんの満足度を高めることというのも、援助会員の登録の維持とか増加につながるのではないかと感じる。

 仕組みについて。今は、利用会員が電話でファミサポ職員さんに援助依頼をし、ファミサボの職員さんが電話で援助会員さんにアプローチしていくというような方法援助会員さんは常に待っている状態。この点については、どのように考えるか。 


(子ども政策部長 ) 確かに、電話での利用の申込みという形、また、サポートをされる方は待っているというような状況。今の状況は、この事業を立ち上げた当時から続いている形時代で変わってきている部分もある。パソコンや携帯を利用する方法がいいのかなども含め、今後検討していく。 


 (成田) 1つの依頼を多くの援助会員さんが見えるような形にして、多くの方に手を挙げてもらうというような、そういう仕組みも考えられると思う。利用件数やマッチング率を上げるということを目的にする仕組みの見直しも検討に含めていただきたい。また、今は最初から最後までファミサポ職員さんがマッチングを行っているが、例えば、ある程度利用会員さんと援助会員さんで探し合えるようにする など検討できる部分が多いと思っている。 

 仕組みの見直しを検討する際には、先ほど交流会で意見聴取していると説明いただいたが、やはり利用会員の方から意見をもらうというのも必要だと思う。電子のアンケートフォームなどを利用すれば、意見の収集は以前よりも格段にしやすい環境となっている。 

 また、ファミサポ事業を紹介する情報発信ももう少し必要ではないかと考える。今の市のHP上に説明があるのが、さわりの部分だけという感じだ。 


(子ども政策部長)  今年度、子育てサイトを再構築をしており、プッシュ型の発信もできるようになる。そのような機能を活用しながら情報発信していきたいと考えている。 



(成田) 会員同士の交流会などの写真が載っていたりすると、利用会員の方はどのような方が支援してくださるのかとか、どういう雰囲気なのかというのが分かるので安心感も生まれるし、特に、利用を迷っているときなど利用してみようかなというようなきっかけにもなると感じる。


(子ども政策部長)  交流しているということも、ビジュアル的なものも含め情報発信することも必要だと考えている。 


(成田) 子育て中の方がファミサポ事業を使うか検討するのが、八方塞がりになったときだったりする。その際、登録をしてないとか、明日利用したいというケースで利用を諦めるといったこともある。 そういうケースに対応できるという意味で、選択肢としてベビーシッターの利用助成制度を並行して行うということも、コロナ禍が続く中、期間限定ではありではないかと感じる。この点について再度うかがう。 


(子ども政策部長)  ベビーシッター制度自体も事前に会員登録やマッチングが必要。この間、保育園の休園での利用があったが、マッチング等を待っている間に保育園のほうが再開してしまうということで、なかなか援助にはつながらないケースもあったと認識。

(三鷹市HP 「保育園休園に伴うベビーシッター利用支援事業について」https://www.city.mitaka.lg.jp/c_service/087/087302.html )

今後いろいろ課題も見えてきている部分もあるので、どういう形が一番支援につながるのかを考え、よりよい方法を検討していく。 


(成田) ファミサポ制度は、支援を受ける側とする側ときっちり分かれているというような印象を感じるが、今後は子育てをシェアしていくというような意識も必要になってくるのではないか。 

 子育てシェアということに関しては、先進的な事例で、宇都宮市でスマートフォンのアプリを活用して、保育園や幼稚園に通う子の保護者同士の頼り合いを促す実証実験を行っている。このようなことについて考えをうかがう。

(・宇都宮市HPより https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/shisei/machi/1025730/index.html 「スマートシティの実現に向けた取り組み」の「スマートフォンアプリを活用した子育て世代の頼りあいを推進する実証実験」 )

 

( 子ども政策部長)  確かに世田谷などで、学童の保護者同士がサポートし合っているということも聞いている。保護者同士のつながり等も大変必要な部分もあるかと思っている。 さらに、ファミサポ自体が、利用会員の方が将来的には援助会員に回っていただくといったつながりも大変重要な部分かと思っている。地域の中での共助の仕組みという形で、利用された経験のある方が、将来的にはそういう援助のほうに回る。そういう形が一番理想かとは思っている。そういう形になるようなスキームも、今後検討していきたい。 


(成田)援助会員の養成講座についても検討が必要だ。子育て中の方だったら、全部で3日間缶詰でというような講座は受けにくい。なので、例えば、オンラインでできる分はオンラインしていただいたりとか、託児をつけていただいたりとか、そのような検討もしていただきたい。 

 今後は、デジタル×子育て支援ということや、社会課題を官民協働で取り組むといったことも研究していただきたい。 

 コロナ禍で、今まで以上に地域や子育て世帯同士のつながりが自然にはできないという環境になっている。また、コロナ禍で実家のサポートを受けにくい状況も続いている。個々の事業の見直しはもちろん、子育て環境全体がプラスになるような施策展開を目指してほしい。 



(再質問や市側の説明などを追記しました 2022.3.16)




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