12月定例会が始まりました! (一般質問のご紹介)

11月29日から、第4回定例会(12月定例会)が始まりました。

http://www.gikai.city.mitaka.tokyo.jp/activity/schedule/2019/custom_2019d.html

私にとって3度目の定例会です。


12月2日に一般質問を行いました。

自分の持ち時間10分を、「有効に」使い切りました!(ギリギリ…とも言います💦)

例のように、再質問の文章構成を何度も練り直し、

時間内に収めるため、泣く泣く文を削る作業を行いながらも、

主張がしっかり伝わるように、読み原稿作り(特に再質問!)を頑張りました😊

ご興味ありましたら、LIVE感たっぷりの動画(三鷹市議会HPより)もご覧ください…

https://mitaka-city.stream.jfit.co.jp/



***原稿ご紹介***


三鷹市の家庭教育学級学校支援ボランティアについて、子育て世代当事者の実感を込めながら、質問を行います。


まず、家庭教育学級についてです。

子どもを健やかに育むためには、学校だけでなく家庭も重要な役割があります。

現在三鷹市の小・中学校では、家庭教育学級という事業を、各学校のPTA、学校及び教育委員会の共催で、講師を呼ぶ講演会の形式で行っています

PTAの担当者を中心にテーマを考え、希望する講師を選び、学ぶことができるという点は、貴重な機会であると考えます。

一方で、PTAの担当者が企画から運営まで行うのが大変だという声や、

共働き家庭も増え、平日に開催される場合などは特に、参加者が限られるという現状もあります。

本事業の今後の在り方を検討するべきと考え、質問いたします。

Q1 家庭教育学級はいつから、どのような経緯で行われることになったのでしょうか。

Q2 これまでどのように評価し、課題をどのように分析しているのでしょうか。

Q3 各PTAから、運営や企画に関して、これまでどのような意見が寄せられているのでしょうか。また、それらにどのように対応しているのでしょうか。


次に、学校支援ボランティアについてです。

三鷹市では、学校と地域・家庭の協働による子どもの学びと育ちの支援を推進していますが、

その取り組みの一つである学校支援ボランティアの参加者数は、平成22年度は7835人、その後年々増え、平成30年度は25,819人であると、「三鷹の教育2019」で報告されています。

また、教育委員会の広報紙「みたかの教育」(2018年4月15日発行)では、学校支援ボランティアが年間2万人を超えたことを、三鷹市のコミュニティスクールの大きな成果の一つとして挙げています

現在三鷹市では、ボランティアの人財の不足と発掘を課題としていますが、学校支援ボランティアの参加者数は減少していません。

学校支援ボランティアの参加者数の増加の理由を把握し、今後の持続的な参加者の確保についての考えを問うため、質問いたします。

Q4 学校支援ボランティアの参加者のカウント方法と基準はどのようにしていますか。

Q5 学校支援ボランティアの参加者の年代や性別、学校または学園別の状況はどのようになっているでしょうか。また、参加者数の推移をどのように分析をしているのでしょうか。

Q6 学校支援ボランティアの今後の課題をおうかがいいたします。

以上で、壇上での質問を終わります。ご答弁よろしくお願いいたします。


(教育長、教育部長のご答弁の要旨)

〇家庭教育学級について

昭和39年度から開始。家庭教育の重要性に鑑み、保護者の学習機会の場として位置付けられている。市内小中学校PTAの担当者が中心となり、保護者のニーズの合わせた企画を実施。

企画立案に担当者に負担がかかっている実態があると認識。今後、教育委員会として、担当者に過度な負担にならないよう相談に応じるとともに、実施に向けた講師の選定や広報の支援を行う。スムーズな運営のため、学習したい内容の実施のための効果的な情報共有をする。

〇学習支援ボランティアについて

ボランティア数のカウントは、各学園で、PTA、コミュニティスクール委員会、地域諸団体等から数を取りまとめ、年度末にご報告いただいている。

カウントの基準は、学園ごとに厳密に設定していない。授業補助、放課後等授業以外での学習指導支援、学校行事、環境整備、安全見守り地域活動等、項目に照らし集計。ボランティアの担い手の具体的な年齢構成や性別については把握していない。

各学園・学校支援ボランティアと協働した特色ある取組みを実施し、それぞれボランティア延べ参加人数は増加傾向にあるが、より多くの市民の皆様が学校支援に関わり活躍していただくことが今後の課題として挙げられる。コミュニティスクール委員会支援部の取組みのさらなる充実、コミュニティスクール推進員に学校と地域人材をつなぐ役割、学校のニーズと外部人材とのコーディネートの中心としての役割を期待している。


**再質問(ここから一問一答式)**

まず、家庭教育学級について、再質問いたします。

今後の家庭教育学級を考える上で重要だと感じているのは、子育て家庭を取り巻く環境の変化です。

5年ごとの国勢調査の数値をもとに、就学前のお子さんや小学生の保護者が多いと思われる30~40代の女性の三鷹市の就業率を算出しました。 

2005年、2010年は約56%と横ばいですが、2015年の統計で約65%、と10ポイント近く上がっています。仕事を辞めずに産休育休を取る女性も増えていることから今後もこの割合は増加していくと推測します。

また、PTA活動は多くの母親によって支えられてきましたが、現在、PTAのスリム化という言葉があるように、女性が働いている、働いていないにかかわらず、負担を少なくしようというのが全国的な動きであり、担い手である保護者の負担軽減が求められています

このようなことからも、昭和39年から始まった三鷹市の家庭教育学級を、時代に合った形にする検討をすべきと考えますが、いかがでしょうか。


(教育長ご答弁 要旨)

時代に合わせてPTAの活動自体も変わっていくべき。

活動を負担に思わないような内容、学校の先生方と交流したり、親同士の交流・相談、子育ての悩みを語りあうような学びの機会として受け止めてもらえるような在り方に変わっていくことで、負担感は薄らぐのではないかと思う。

スリム化は確かだろう。PTAは任意団体ではあるが、役割は学校にとって大きい。


**再質問**

担当する保護者に配る家庭教育学級開催要項には、「開催回数及び時間」のところで、

1回2時間程度、と書かれています。しない、という選択肢は現在あるのでしょうか。


(教育長ご答弁要旨)

しないという選択もできるが、予算もついているので、いい機会にしてもらえれば。


**再質問**

しないという選択肢を示さなければ、普通、しないという発想にはなりません。実際、現場では毎年の企画が義務と考えられています

また、しないことを選択すればその学校だけ予算がなくなってしまうのではないか、開催しないことで責められないかと不安を感じてしまうため、よっぽどのことがない限り開催すると思います。


ここで、私からも、保護者の方からの声をご紹介します。

「PTAの係を子ども一人につき一度引き受けれなければならない。係の中で、会社を休むのが当日1日だけで済みそうだったので、家庭教育学級の係をやりました。」

「以前から、このテーマで、講師の話を聞いてみたかった。だからこの係になりたくて2年待ってようやく実現した。」

「企画段階で、校長やPTA会長に話し合わなければならないのが大変だ。運営でも集客のプレッシャーを感じる。」

「現在の1回あたりの予算額では呼べる講師もかなり限られる。校長先生を講師として呼べるときは予算を気にしなくてよいのでほっとする。」

これらの意見からは、家庭教育学級の今後のあり方のヒントがあるのではないでしょうか。具体的には、

市からのやらされ仕事になっていないか、各学校での開催ではなく希望者の手上げ制にできないか、1回あたりの予算額は適当か、企画運営の負担を軽くできないか、などです。

おそらく、保護者の方の中で、家庭教育学級に対する意見を持っていらっしゃる方は少なくないと感じます。

これまで、講座に対する感想、ではなく、今後の家庭教育学級をどのような形にしていくのがよいかなどの意見を募ったことはありますか?もしないとすれば、アンケートを行うことも検討していくべきと考えますが、いかがでしょうか?


(教育長ご答弁要旨)

家庭教育学級の課題という以前に、PTA自体の在り方も絡んでくると思う。

平日でなく土日開催にするとか、義務感にならないようにするにはどうすればよいかを皆さんで話し合って決め、よりよいPTA活動、その中の一つとしての家庭教育学級と考えていただきたい。

講師の選定について、教育委員会に相談してもらえば、助言、推薦もできる。


**再質問**

東京都の中には、三鷹市の家庭教育学級と同様の事業を行っている自治体もありますが、各学校ごとではなかったり、やらないことを選択できるとする形もありました。

また、企画・運営を、PTAではなく、市の教育委員会であったり、NPOに委託するなどして行っている自治体もありました三鷹市の家庭教育学級も、事業として目的を達成できるのであれば、現在の形にこだわることはないと考えます。

また、同様の事業を、そもそも行っていない自治体も存在しています。東京都の26市では12市が行っていません。今後、市として、継続して必ずやらなくてはならない事業かは、検討してもよいのではないかと考えます。

他自治体の例も参考にしながら、今後の家庭教育学級の在り方をご検討いただけますでしょうか。


(教育長ご答弁要旨)

教育委員会主催となると、官製研修という形になる。任意団体であるPTAが主体的に自主的に講師を選んで勉強会をする、というところに意味があると考えるが、検討する。



**再質問**

学校支援ボランティアについて再質問いたします。

カウント方法について、たとえば、1人が、授業補助と、安全見守り、をしたら、参加者数としては2人とカウントされるという認識でよいでしょうか?


(教育部長ご答弁要旨)

延べ活動日数ということなので、そうである。


**再質問**

例えば、学校で行われる町会の開くお祭りなど、ボランティアの人数のカウントの基準や行事によってはそもそもカウントするのか、など判断に迷うものがあると感じます。分類の際の細かい基準や事例紹介、説明はどのようにしているのでしょうか。


(教育部長ご答弁要旨)

学園ごとに活動は様々。画一的にこうあるべきとは教育委員会から示さず、大体の人の参加の日数と延べの活動を把握するためにカウントしている。


**再質問**

2万人以上の参加者数、ということは多くの学校支援ボランティアに支えられていることを示す数値であり、それが三鷹市のコミュニティスクールが機能し、成功しているということを表すことは、全く否定いたしません。

しかし、この参加者の増加の推移では、ボランティアの担い手の人数が増えているのか、同じ方が何度も参加しているのか、また、みたか地域未来塾等、新たに学校支援ボランティアの種類が増えたことによる増加なのか、カウントの基準が変更され前の年までカウントしてなかったものをカウントし始めたからなのかなど、よくわかりません。

参加者のカウントの統一的な基準のもと、学校ごとのばらつきをなくすことで得られる、より客観的な数値を、教育委員会として把握することが必要ではないでしょうか


(教育部長ご答弁要旨)

活発に活動が行われているかどうかがわかる数値として、ボランティアの登録者数より実際の参加延べ人数を重視している。

現在、学園ごとの集計の分類などにまちまちな部分があるので、情報共有を図りながら一定の基準を示すことができれば、よりいい統計になるかと思う。

(教育長ご答弁要旨)

ボランティアの数が多くなればコミュニティスクールが充実していると、単純には捉えていない。ボランティアの方々の参画意識、当事者意識、活動の意味を重視している。人数は、一つの目安、指標として受け止めてほしい。


**最後**

ご答弁ありがとうございました。意見を申し上げます。

どのようなものに、どのような方が参加しているのかを把握することも今後必要になってくると感じます。例えば、ある種類の担い手は、生徒の保護者なのか、卒業生の保護者なのか、それとも地域の人なのか。地域ごとの傾向、特性もわかるかもしれません。

ですので、これまでの、コミュニティスクールの効果としてあらわすという観点に今後は、新たな学校支援ボランティアの人財の確保を考える上でのエビデンスを作るという観点も加えて集計するべきと考えます

なお、今後の集計については、気にしていただきたいことがあります。

まず、現場で集計作業をされる方にわかりやすい基準を示すと同時に、集計作業の負担が増えないような配慮、対応を十分していただきたいということです。

それから、コミュニティスクールは10年以上経ち、今後、参加者数が、高止まりする、また、年によっては減少することもあると思います。そのような場合、数が増えないことによるプレッシャーを感じることは懸念されますので、配慮を十分していただくことをお願いさせていただきます。



教育長、教育部長からいただいたご答弁を追記させていただきました。(2019/12/27)


今回の一般質問について、いくつか追記いたします。(2019/12/27)


家庭教育学級について。

ご答弁の中で、PTAの意義等のお話もでてきていますが、

市議会議員として質問できることは、あくまで、市政に関すること であって、市の予算のついている事業に対しての質問であるという点、

また、様々なご意見をうかがい内容を分析したり、数年間の実績等をもとに、事業の在り方を検討すべきではないか という主張となった点、

ご了承いただけたらと思います。


学校支援ボランティアについて。

先日参加しました三鷹の森、三鷹中央、鷹南学園開園10周年記念式典の記念講演の中でも、

何でもかんでもボランティアの方に支援してもらうのが成功ということではない、というようなお話もありましたし、

学校支援ボランティアの参加者数はあくまで指標である という認識は私もありました。

三鷹市のコミュニティスクールは、全国的に有名で、他自治体の職員・議員の方々からの視察がたくさん行われていますが、

コミュニティスクールの説明資料の中に、学校支援ボランティア参加者数のグラフが使われていることがきっかけとなり、今回質問させていただきました。

子育て女性の声を 市政へ

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