2月26日に3月定例会が開会し、27日に一般質問を行いました。
私にとって、4回目の一般質問。…慣れません…💦
とても緊張します(独特の?緊張感…)し、今回もいろいろ反省はありますが、
10分の発言の持ち時間、しっかり使いました!
動画がアップされています。次の定例会前まで公開されています。
https://mitaka-city.stream.jfit.co.jp/?tpl=gikai_result&gikai_id=6
動画では様子もわかります。20分程度です。
よろしければ、文↓とあわせてご覧ください😊
***成田ちひろの一般質問***
三鷹市の子育て支援について、今回は、特に多胎児を育てる家庭に焦点をあて、質問を行います。
三つ子の育児に悩む母親による事件や、双子用ベビーカーのバスの乗車拒否についても報道され、今まで表に現れてこなかった多胎児家庭の苦労、支援の重要性が認識され始めています。
子育て中の家庭は、多胎児に限らず、また多子家庭でも、外出や移動が大変ということはもちろん共通ではありますが、一人ずつ成長していくという単胎児の乳児期の状況とは違う大変さが存在し、またそれが長期間になるということは事実です。
妊娠期から子育て期への切れ目のない支援をかかげる三鷹市の子育て支援のサービスや制度が、多胎児家庭の実態やニーズにあっているものかを見直し、寄り添った支援を検討してほしいという主張のもと質問します。
(1)多胎児家庭の把握について
質問1 三鷹市では、就学前の多胎児を育てる家庭数について、現在把握していないとうかがっていますが、実態やニーズに合った支援をしていくために、今後、把握していく必要があると考えます。ご所見をおうかがい致します。
(2)ゆりかご面接での情報提供等について
妊娠期のうちから行政とつながる機会であるゆりかご面接は、産後、特に外出が難しくなる多胎児家庭にとって、より有効で有意義なものである必要があります。
単胎児と同様の情報だけでなく、多胎児家庭向けの情報を伝え漏れなく提供すること、また、産後の子育て支援のサービス利用に向けて積極的につないでいくこと、さらに、出産後の生活をより現実に近い形で想像できるようにモデルケースを考えたりする支援も求められていると考えます。
質問2 面接を担当する職員向けに、多胎妊娠、多胎育児の特性を踏まえた専門的なサポートができる研修も、今後検討する必要があると考えます。ご所見をおうかがい致します。
ゆりかご面接で、多胎児の親の交流会やサークルの情報提供をしているとのことですが、多胎妊娠期は、そもそも面接に来ること自体、困難なこともあります。また、交流会やサークルに参加できない方もいらっしゃいます。
質問3 多胎の妊娠、出産、育児を経験した方をピアサポーターとして養成し、その家庭にあった支援を一緒に考えたり、母親の気持ちに寄り添いながら話をしたり多胎育児のスキルを共有するようなアウトリーチ型支援事業を検討すべきと考えます。ご所見をおうかがい致します。
(3)外出サポートについて
外出の負担が大きい多胎児家庭には、産後、行政とつながる機会である乳幼児健診の際、外出のハードルをさげるサポートが必要と考えます。
質問4 乳幼児健診で、移動の際タクシーを使った場合はタクシーの利用料金を補助することや、外出を手伝う人を派遣する支援を検討すべきと考えます。ご所見をおうかがい致します。
(4)ファミリーサポート、育児支援ヘルパーなどの子育て支援サービスの登録のあり方について
一般社団法人日本多胎支援協会の調査(平成30年3月)によると、多胎児家庭の虐待死リスクは単胎児家庭に比べ、2.5倍以上とされています。これは、出産後から蓄積した睡眠不足と疲労や、離乳食など育児に関する悩み、外出できないことによる孤立等、様々な要因が重なった結果だと思われますが、そのような要因が重なりやすい多胎児家庭にこそ自治体のサービスを利用してもらい、育児の負担軽減を図るべきと考えます。
先日、三鷹市の多胎児家庭へ「リアルな声をきかせて」というタイトルで、今ある三鷹市のサービスなどについてのアンケートを行いました。その中でも気になったのは、産後利用できるサービスについて、登録をしていないことが理由でサービスを利用していないという回答が少なくなかったことです。このことからも、まずは登録を支援する体制が必要だと考えます。
質問5 ファミサポ、育児支援ヘルパーなどの登録について、オンラインでの登録もできるようにすべきと考えます。ご所見をおうかがいいたします。
質問6 産後の訪問事業で、サービスの登録ができるようにすることも検討すべきと考えます。ご所見をおうかがい致します。
なお、質問5,6は、個別のサービス内容を問うものではなく、登録のあり方全般を問うものです。以上で、壇上での質問を終わります。ご答弁よろしくお願いいたします。
~市長・所管部長の答弁~
質問1→ 多胎児家庭の数などは、特別には把握していないが、
民生児童委員が乳児家庭の全戸訪問する際に、相談先の案内や、いつでも相談してと伝えたり、乳幼児健診などの機会でも、各家庭の状況把握に努めている。
質問2→ 産前のゆりかご面接を担当する職員は、専門研修や事例検討を重ねて、研鑽を積むことが大切という認識のもと、その資質向上に取り組んでいるところである。
質問3→ ふたごの親の交流会を実施。その参加者による自主グループ「ピーナッツの会」への活動支援もしている。
また、杏林大学保健学部の行う多胎児家庭へのピアサポート事業は知っているが、市がピアサポーターが行うアウトリーチ型支援事業を行う予定はない。
質問4→ 東京都の新年度予算に示された補助金を活用し、多胎児家庭に母子保健事業への移動経費を補助することを、前向きに検討する。
質問5、6→ 窓口対応を基本としている。窓口で、各家庭の状況を丁寧に聞くことで、きめ細やかな支援につながっていると認識。 一方、オンライン登録への要望があることも承知はしている。
(再質問1)
今回、具体的な提案という形で質問していますが、外出が困難という物理的に孤立しやすい状態の多胎児家庭へ、孤立させないために、質問3,4,6で、いずれもアウトリーチ・訪問型の支援の検討を求めています。交流会=場作りで、待っている形、ですが、交流会やサークルに参加していない多胎児家庭こそ、支援が必要な可能性があります。
多胎児家庭への乳幼児期の行政のアウトリーチ型支援の必要性について、三鷹市のご所見をお伺いいたします。
~所管部長の答弁~
本当に困ってるご家庭は外に出てこられない現状は把握している。三鷹市では、子ども家庭支援センター等の相談員が訪問することや、ホームスタート事業も実施している、それらの実績をふまえながら検討していく。
(再質問2)
多胎児の妊婦さんは、単胎児の場合と比べると、妊娠中、医療機関などからの妊娠リスクに関する情報が多いです。初産であれば、特に、産後の生活までを想像することはなかなかできません。
質問3では具体的にピアサポーターの養成を提案しましたが、必ずしもピアサポーターでなくてもよく、ポイントは、一般の知識だけでなく、多胎妊娠・育児に関する知識を持った方が訪問することや、産後に、個々の多胎児家庭に寄り添ったサービス利用の提案ができることだと考えます。
アンケートでも、どのサービスを使ってよいか、何を支援してもらえばよいかわからなかった、という意見がありました。産後、疲労がたまる中、判断力も低下しています。自分からサービスを使う、支援を求めるということができない可能性もあります。この点も踏まえて、改めて、三鷹市のご所見をお伺いいたします。
~市長の答弁~
きめ細かい対応を今後図っていくことは必要と考えている。訪問事業は、民生児童委員だけでなく、助産師会のものもある。現場とも議論を進めてきながら、今後検討していく。
(再質問3)
アンケートで、多胎児の会やサークルについて、その存在を知らなかった方がいらっしゃいました。ゆりかご面接を受けられなかったり、出産後に転入してきた乳幼児期の多胎児を育てる家庭は、情報弱者となります。
先ほど、物理的に孤立しやすいと申し上げましたが、多胎児家庭を育てるご家庭の割合は、不妊治療の普及などで少し増えているとはいえ、少数ですので、心理的にも孤立を感じやすいです。心理的な孤立の予防にも、当事者同士のつながりが持つことのできる多胎児の会やサークルへの参加は有効と考えます。
交流会やサークルの情報が提供される機会が、もっとあってもよいのではないかと考えます。ご所見をお伺いいたします。
~所管部長の答弁~
多胎児家庭は非常に孤立しやすい状況という認識ある。ゆりかご面接だけでなく、その後の情報提供も、丁寧に対応したい。
(再質問4)
質問5のオンラインでの登録について、コロナウィルスも流行していて、オンラインでの会議や面接システムを利用する企業も増えていますが、対面での登録を基本としているのはもちろんわかりますが、登録をオンラインも可能とすることは、広い意味での外出支援となると考えます。ご所見をお伺いいたします。
~所管部長の答弁~
社会的な流れの中で必要な部分と考えるが、ファミサポ事業では、援助会員とうまくマッチングすることが重要と考えている。ご家庭にあった援助会員を選ぶ上で対面を基本としている。
(成田 発言)
3点申しあげます。
1点目は、情報提供についてです。
自治体の子育て支援サービスが、支援の選択肢となるためには、対象家庭に、情報がきちんとキャッチされなければなりません。サービスの情報がしっかりキャッチされた上で、やっと、実際に使う・または使うかどうかの選択肢となります。「その情報が有益である」と対象者に判断されなければ、意味のある情報とはならないです。
これは、多胎児家庭に限らず、さらに子育て支援のことに限らない話でもありますが、意味のある、より効果的な情報提供のしかた、媒体やタイミングも含めて、今後ご検討いただくようお願いいたします。
2点目、今ある子育てサービスを、単胎児向けの制度設計ではないか、という目をもって見直していただきたいと考えます。
アンケートからは、今の三鷹市のサービスが多胎児家庭に積極的に利用されていると思える結果ではありませんでした。
今回、議案に触れる部分については質問できませんでしたが、産後ケア事業や育児支援ヘルパー、ファミリーサポート事業、一時預かり事業、など、それぞれのサービスについても、登録の仕方だけでなく、利用料金や使える期間等について、多胎児家庭の目線も加えた検討・見直しをお願いいたします。家事支援ヘルパーについて他の議員へのご答弁もありましたが、使える期間や時間数は増やしているものの、利用料金は単胎児家庭の場合の利用料金より高く設定されています。利用料金については検討が必要ではないかと思います。
3点目、東京都だけでなく、国でも令和2年度予算で、多胎児支援に関する補助金があります。
今回質問で取り上げた支援方法については、そうした補助金も活用しながら、三鷹市でも、6月補正など、早期の実施も可能だと考えますのでご検討いただくようお願いいたします。
以上、意見を申し上げ、今回の一般質問を終わります。ありがとうございました。
********
原稿を作るにあたっては、
テーマに関する勉強会への参加、研究や本を読む、他市の先進事例を調査する、現場を見たりお話を聞く、また今回のようにアンケートを行う・・・など、
自分の中でできる限り理解するよう心掛けています。
また、持ち時間も少ないので、説明を最低限にする、主張を絞るなど、原稿を練って臨んでいます。
今回のテーマにするにあたり、想いなどについては、後日書かせていただきたいと思います。
(2020.3.14 市側のご答弁を追記しました)
0コメント