雪も降りましたが、今日は春のような暖かさになるようです。
昨日と10度以上の違いになりますので、体調管理が大事になりますね…!
国会では予算審議が行われています。東京都でも予算案が公開されています。
三鷹市の予算は、2月に予算内示が行われ、議案(予算案)として3月の定例会で市側から提出されます。
9月の定例会で決算の議案がありましたが、
決算はいわば、過去に議決を経て決定した予算の使われ方(執行の在り方)についての審議でしたが、
今回は、来年度の予算自体(来年度の使い方)についての審議 ということになります。
新しく始める施策や、もっと力を入れる施策、三鷹市としてアピールしたい施策、などいろいろ出てくると思います。
とはいえ、財源には限りがありますので、収入・支出のバランスが大事です。
もし収入が増えないのであれば、支出を減らす努力もしなければならない、場合によっては市の保有資産の売却でまかなうことも考える必要もある、必要な施策のために基金を積み立てておく必要もあるなど、様々なことを考慮する必要があります。
現在三鷹市では、収入は、今後、緩やかに増えていく…という予想を立てていますが、
リーマンショックや東日本大震災が起きた過去を教訓としたら、
バッドエンドを頭の片隅にでも想定しておくことも大事になると思います。
さて、予算について、私自身、まだまだ勉強することがたくさんあるところですが、地方自治体の予算について、少し触れたいと思います。
一般財源のうち、自由に使えるお金はどのくらい?
ご答弁にもよくある、「お金がない」の真相とは…?
財源の中には、実は使い道が決まっている経費があります。
「義務的経費」と呼ばれるものがあります。
①公債費(借金を返すための費用)
②扶助費(社会保障にかかる給付)
③人件費
(社会保障は、制度をほとんど国が設計している、対象者の申請度合いも関係してくることなどから、”自治体で裁量がきかない”ことが特徴ともいえます。②は特に、どこの自治体でも増加しています。)
次に、
「経常的経費」と呼ばれるものがあります。
これは、過去の政策決定のランニングコスト(やめると判断するまでお金がかかり続けることから)と表現されることもあります。
(例えば、幼保無償化の給食費について、三鷹市は幼稚園・保育園とも家庭での負担としましたが、これらを仮に三鷹市が全額負担するとすると、経常的経費に分類できます)
その他、使い道の決まっている経費では、公共施設の維持・管理のための費用もあります。
それらを差し引いたものが、自治体が自由に使えるお金、つまり、
「お金がない」の真相は、自由に使えるお金(投機的、政策的経費)が少ない、ということになります。
💡豆知識💡
国では、必要な支出の額に対して収入が足りない時は、赤字国債を発行できますが、
自治体では、赤字を埋めるための借金は認められていません。
↓ 自治体では、どんなことに借金をしている(できる)の?
原則、長く使う社会資本の整備(道路、学校、公園など…)のために借金できます。
長く使うものだから、整備時期の市民だけで負担するのではなく、費用をある程度の期間に分けて分割して返済していき、のちの世代にも負担してもらう、とする、世代間の公平性を図るということです。
何年間でいくらずつ返す(例えば、20年間で2億円ずつ返すなど)というような償還計画がきちんとされます。
↓
将来を見越して、住みやすい街のために、借金してもいいよ、ということになりますので、
本当に将来の市民が望むのか、負担を受け入れることができるものか、また、実際に負担することが可能な額か、ということが大事になってくると思います。
また、資産がある = 裏を返せば、負債(借金)があるのもある意味当たり前 ということでもありますね。
このようなことからも、
新たな政策決定をするためには、過去の政策決定を見直すことが必要になる、
いわば、トレードオフの関係になっている、ともいえます。
限りある財源の中で、何を削る、ではなく、何を未来に残す?という視点をしっかり持って、これからも臨んでいきます。
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