高校受験のこと ~内申点関連

高校受験では、内申点が影響します。

内申点に関して、ご紹介したいと思います。



その前に、まずお伝えしたこと。

~中学生の皆さんへ~


自分の評価について、わからないことがあれば、学校の先生に聞いてみよう!

(聞くことが評価にマイナスになることはありません。逆に、あったら問題です。)


■ 評価のことは先生にきいていい

がんばったけど、自分の期待していた評価ではなかった、といった経験はありませんか?


このブログの後ろの方でもご紹介しますが、国立教育政策研究所の在り方パンフレットにもあるように、

教師と児童生徒が共に納得する学習評価を行うためには、評価規準を適切に設定し、評価の規準や方法について教師 児童生徒 及び保護者で共通理解を図るガイダンス的な機能 児童生徒の自己評価と教師の評価を結び付けていく カウンセリング的な機能を充実させていくことが重要 」

なのです。


フィードバックを受けることで、どのようなことに注意して取り組めばよいのかが具体的に分かれば、次の学期にもつながりますし、自身も少しすっきりするかもしれません。



■ 評価について、「事前に」きけます

今学期、どのような評価の付け方なのか、ということを、事前にきくことができます。隠される内容ではないのです。

そのような機会が設けられているのかどうかは学校によって違ったり、はっきりとはそういう機会がないのかもしれませんが、

どんなことを意識するのか、どのように取り組むとよいのか といったことは、学期末ではなく、むしろ学期始めに先生に聞くことで、自分の取組みにつなげられます。




■特別活動の評価 は各学校で観点が定められている 

「特別活動の特質と学校の創意工夫を生かすということから, 設置者ではなく,各学校が評価の観点を定める。」と「新学習指導要領の全面実施と 学習評価の改善について」(後ろで紹介します)では書かれています。

各学校での観点ですので、先生に聞かなければわからない とも受け取れます。

わからないことは、先生にきいて、教えてもらいましょう!



先生に、ナチュラルに聞けるお子さんと、そうでいないお子さんがいらっしゃると思いますので、保護者の方は、ぜひ、お子さんに声をかけてあげたり、教えてあげたり、先生もそのような話をする機会を設けてあげるのも、生徒さんとの認識のずれが少なくなるのかなと思います。



あるベテランの先生にもお話しうかがう機会がありましたが、

評価を付けることで終わってしまうのではなく、そこが始まり

次の学期に、何を目指し、どのように取り組むかをそれぞれのお子さんが明確にし、活かしていくというのが、評価を付ける本来の目的 とおっしゃっていました。

(おそらく、↑この話はどこか引用する文書があるのかもしれませんが…)私も、それが理想だなと思います。



それでは、内申点に関するリンクなどをご紹介していきたいと思います。




先生たちは、どのように生徒たちの学習を評価しているのか

令和3年度から、新学習指導要領の全面実施され、全教科の評価が3つの観点で統一されました。

3つの観点とは、①知識・技能 ②思考・判断・表現 ③主体的に学習に 取り組む態度 です。


・「新学習指導要領の全面実施と 学習評価の改善について」 令和2年10月

 https://www.mext.go.jp/content/20201023_mxt_sigakugy_1420538_00002_004.pdf  

→ 特に、「学習評価の課題と改善の基本方針」P31以降 をご参照。


主体的に学習に取り組む態度の評価について

評価の観点の「主体的に学習に取り組む態度」って評価しづらいのでは?と思いますよね。

この点について、P40~42で触れられています。

ちなみに、P42には、

「知識・技能」や「思考・判断・表現」の観点の状況を踏まえた上で評価を行う。 (例えば,ノートにおける特定の記述などを取り出して,他の観点から切り離して 「主体的に学習に取り組む態度」として評価することは適切ではない。)←P42より一部抜粋

という記述があります。 

➡この記載は何を意味するのか?  

例えば、他の2つの観点で5の評価だった場合、主体的に学習に取り組む態度の観点で1や2 というかけ離れた評価がされることは適切ではない ( 何かが気にくわないから1にしてしまうといったことはだめだよ )ということです。



先生方も、生徒を評価する作業は大変ですよね。

より公平な評価を目指して、このようなものもあるのですね。。

→「学習評価の在り方ハンドブック」小・中学校編 https://www.nier.go.jp/kaihatsu/pdf/gakushuhyouka_R010613-01.pdf 国立教育政策研究所 HPより   

(→「国立教育政策研究所」とは? https://www.nier.go.jp/03_laboratory/01_aisatsu.html 「教育に関する政策に係る基礎的な事項の調査及び研究に関する事務をつかさどる」研究所とあります。)



■国では何と言っているのか ~学習評価に関する文科省(通知)をご紹介

小学校,中学校,高等学校及び特別支援学校等における児童生徒の学習評価及び指導要録の改善等について(平成31年3月29日 通知)

https://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/nc/1415169.htm



💡指導要録・通知表・調査書(いわゆる内申書) 違いは?

少し古そうですが、文科省HPのQ&Aで説明があったので一部抜粋します。

https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/gakuryoku/faq/001.htm ↓

*****

指導要録は、児童生徒の学籍並びに指導の過程及び結果の要約を記録し、その後の指導に役立たせるとともに、外部に対する証明等の際の原簿となるものであり、どこの学校でも必ず作成しなければならない書類です。指導要録における評価方法や観点等は、日頃の学習指導と評価において基盤となる考え方や方法を示すものであり、重要な役割を果たしています。新学習指導要領の下での指導要録については、平成13年4月に、指導要録に記載すべき事項や参考様式等を、文部科学省から各教育委員会等に通知しています。各教育委員会等においては、これを基に、所管の学校の指導要録の様式等を定めています。

 一方、通信簿(通知表)は、各学校において、子ども自身や保護者に学習状況を伝え、その後の学習を支援することに役立たせるために作成されているものであり、その扱い、記載内容や方法、様式などは各学校の判断で適宜工夫されています。

 また、調査書(いわゆる内申書)は、高等学校等の入学者選抜のための資料として作成されるものであり、生徒の平素の学習状況等を評価し、学力検査で把握できない学力や学力以外の生徒の個性を多面的にとらえたり、生徒の優れている点や長所を積極的に評価しこれを活用していくという趣旨のものです。調査書は、各都道府県教育委員会等において、その様式や記載事項が定められています。   このように、指導要録、通信簿、調査書は、それぞれ作成の目的や機能が異なっているものです。 

****

↑ 調査書の様式がどのサイトを探しても掲載されておらず、ご紹介することができないのですが、(都教委のHPで要綱のページに載っている様式もあるのですが、調査書様式は載っていませんでした。)

作成義務のある指導要録を基にして調査書を作成するという流れだと思いますので、指導要録の様式をご紹介したいと思います↓。

「指導要録」の参考様式 文科省HPより

https://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/nc/attach/1415204.htm



 ■都立高校受験 内申点の反映される計算はけっこう複雑… 

・調査書点の点数化について https://www.kyoiku.metro.tokyo.lg.jp/admission/high_school/exam/files/pamphlet2022_japanese/doc_2.pdf 

(↑・令和4年度東京都立高等学校募集案内及び令和4年度東京都立高等学校応募資格審査取扱要項 都立高等学校の入試の概要https://www.kyoiku.metro.tokyo.lg.jp/admission/high_school/exam/guide2022.html 

の15 都立高等学校入試Q&A  Q12 学力検査に基づく入試では、調査書の評定を活用してどのように調査書点を算出するのですか。 )



■ちゃんと評定が行われていたのか?➡東京都で年度ごとに調査・公表しています。

 ・都内公立中学校第3学年及び義務教育学校第9学年(令和3年12月31日現在)の評定状況の調査結果について 

https://www.kyoiku.metro.tokyo.lg.jp/press/press_release/2022/release20220324_05.html 

➡「調査結果の総括」のところの、

「令和4年度選抜において、成績一覧表及び調査書に記載されている目標に準拠した評価は、全体としてはおおむね適正に実施され、客観性・信頼性は確保されていると判断できる。」というのが都の認識ということになります。


中学校等別評定割合(個表) https://www.kyoiku.metro.tokyo.lg.jp/press/press_release/2022/files/release20220324_05/kohyou.pdf

都内の各公立中学校で、どのような評定割合だったのかを示した表です。

学校名は出ていませんが三鷹市内7校のデータもあります。

過去の年度のものも見ましたが、学校ごとに、結構違いがあるのですね。




内申点は、都立入試だけでなく、私立の推薦入試の際に影響してくる(いわゆる”足きり点”として)、ということで、生徒たちは評価を意識して日々過ごしている というふうにも感じられます。

どのように評価がされるのか、生徒自身や保護者の方が理解することで、過度に気をつかわなく過ごせるのでは?と思い、ご紹介してみました。



日々、様々な案件について、様々な資料を調べたり分析して考えることに時間を割いています。 それにより、施策の現状と今後のあり方を考え、新たな提案にもつながると考えています。 

具体的な形になっていないことも多いですが、水面下での準備段階と捉え、これからも地道に頑張りたいと思います。

今日もご覧いただき、ありがとうございました。  

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