中学はバスケットボール、高校はバレーボールと体を動かす部活で過ごしましたが、大学では手話サークルに入りました。学生を終えて10年以上経ち、当時どんなことを考えていたのか、記憶が薄れているのを感じます。
出産し、今の職場に再就職するときに、履歴書を書き、自分について少し振り返る機会がありましたが、その時は、とにかく必死で、あまり深く考えたりしませんでした。
今、私は、前に進むために、自分の思いをいろいろな形で確認しています。
その作業の一つとして、これまで、どんなことを感じたり、考えていたのかと振り返ることがあります。
自分はなぜ、この時こういう行動をしたのだろうか、と振り返ってみて、忘れていた記憶や
過去の自分の思いにたどり着くと同時に、一見無関係のように見えた過去の自分の思いが、実は今の自分につながっていると驚きました。
忘れていた記憶の一つが、手話です。
サークルを見学したときに、雰囲気がよく居心地がいいという理由で入りましたが、ろう者の方々を招いた勉強会で、生きた手話に触れ、ろう文化について学ぶうちに、手話の奥深さに魅了されました。サークルで知り合ったろう者の友達ともっと手話で話したいという気持ちから、手話技能検定を受けるなど、手話力の向上に努めていました。
ろう者の方のお話で、「手話を勉強してくれてありがとう。手話を勉強してくれる人が、ろう者と健聴者の世界をつないでいく。もっともっと手話を勉強する人が増えてほしい」という内容のお話が特に印象的だったなと、思い出しました。
大学では日本政治のゼミに所属し、卒業論文ではろう教育をテーマにしました。
今、私は、職場に手話サークルがあることを偶然知り、参加しています。またNHKの「みんなの手話」も見始めて2年目になり、ろう文化の知識も増えて、少しずつ理解が深まっています。仕事に必ずしも手話が必要なわけではありませんが、サークルで刺激を受け、生の言語として日本手話に触れたいという気持ちが沸いています。
今は子どもが小さいため、ろう者の方々と交流できるイベントへの参加は難しいですが、これからもつながりをもっていきたいという気持ちです。
過去の思いが今の自分の行動につながっているのを不思議だなと感じつつ、前に進む力の一つになればと考えています。
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